masaです。長年の経理経験から思うところを書いています。本日は、突拍子もないタイトルで失礼します。
6月6日6時投稿・・・オーメン。会計と組織は切っても切れない関係にあります。会計システムによっては、人事上の組織体系と会計上の組織体系が別建てになっていることがあります。むしろそのほうが普通でしょうか。
会計では、共通費の配賦などのために組織の階層を統一しなければならず、そのためにダミーで組織コードを発番したりします。
勘定科目、帳簿類もある意味組織と言えます。ここでいう「組織」とは人の集まりではなく、生物学上の細胞に近い。同じ形態・機能を持つものの集合体。
人の集まりの方に話を戻します。
製造、営業、物流、開発、バックオフィスなどに分かれ、さらに各々が細分化されています。同じ会社の組織なのに、統制レベルが不均一となり、各組織にクセのようなものが存在します。
また、組織間のパワーバランスが崩れていたり、子会社の場合は親会社からの影響を多大に受けています。
統制のタガが外れてしまうと、たとえば、営業の力が強すぎる組織は、製造側にムリが生じ、製品在庫を多く抱え、資金繰りに不利な影響を及ぼしたりします。
また、積極経営の裏腹に、コンプライアンスが弱くなってしまったり。
「内部統制」とは、組織の業務の適正を確保するための体制 と定義されます。
ミスや不正の結果として、決算情報に歪みが生じないようにすることが目的です。
これを転じて、経営のバランスが崩れたときに、組織の歪みが自動的に元に戻るようになっていれば安心
つまり。「形状記憶合金」 になっていればいいわけです。
もちろん、組織が金属の延べ棒のようにきれいにまっすぐな形をしているわけではなく、左右に傾いたり、節くれだっていたり、途中で枝分かれしたり。
知らず知らずクセがついています。社風とか経営風土とか言ったりしますが、要はクセです。
その企業にとってニュートラルな状態から乖離しそうになったとき、ニュートラルに復帰できることが肝要です。
復帰しないまま、いったん悪いクセとして定着してしまうと、その影響が最終的に決算書に結実します。
決算書だけを後からきれいに繕っても経営はニュートラルに復帰しません。