鬼経理百の掟 其之参拾「会計は、財務会計・管理会計・税務会計から成る」

masaです。本日2つめの投稿になります。世間で、「会計」といえば、飲食店で支払をすることを指したり、同好会や町内会などの金銭出納を指したりするでしょう。ここでは、企業の会計についての3要素について書きます。

3要素とは「財務会計」「税務会計」「管理会計」です。

企業は、出資者のもとでをつかって活動を行い、利益(もうけ)を積み上げていき、最後に出資者に出資金と剰余金(もうけの蓄積)を分配して解散することを想定しています。

会計は、ざっくりいうと、日々の記録、それを集計していって「利益(もうけ)の計算」を行う。

上記の3区分でいう「財務会計」が、この「利益(もうけ)計算」を主として担っています。

実際には、人為的に区切って(現在は1年)、その期間での「利益(もうけ)計算」を行い、この時点で余剰金の分配が出来る、さらに、期間「利益(もうけ)」をベースに税が課される。

この課税のために行うのが「税務会計」となります。

では「管理会計」とはなにか?

大別すると、

1.日々の活動を日次、月次ベースで測定評価し、次の経営行動のために役立てる会計

2.設備投資、事業投資の採算性の判断のために行う会計

企業の目的が、剰余金(もうけの蓄積)の分配にある以上、もうけを計算するための「財務会計」は絶対必須。

「税務計算」は、財務会計の結果(決算)を出資者に報告し承認を得たことを前提とする(「確定決算主義」といいます)。企業=法人には納税義務があるため、「税務会計」も必須。

「税務会計」は、決算の前提となる会計処理を前提としているので、「財務会計」と「税務会計」は不可分一体と考えていいです。(細かい部分除き)

では、「管理会計」と「財務会計」はどういう関係なのでしょうか?

先述の1 日々の活動を日次、月次ベースで測定評価し、次の経営行動のために役立てる会計

に関連します。

「財務会計」は、期末に1年分やるのではなく、毎月コンスタントに処理を積み上げていきます。月次での「財務会計」の情報を利用しながら、その月の活動成果を測定します。

「管理会計」と「財務会計」で異なる主な点は、

1.内訳管理(セグメント)
「管理会計」では、会社が必要と考えるセグメント別に受注・売上・利益を区分表示します。

2.要求水準の相違
「管理会計」の目標(予算)を、「財務会計」より厳しめに(売上or利益を大きく)設定します。

3.タイミングの相違
「財務会計」が終結する手前で、速報版として「管理会計」データを作る

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1965年生まれ 会計士試験に5回挑戦後、会計事務所に就職、現在は一般企業の経理職を20年と経理一筋に生きてきた、さすらいの会計人(びと)。 会計で社会の未来を変えることを信じている。 内向的な性格を損だと思って生きてきたが、今では独自の世界観を築くことができた(と自分では思っている)のはひたすら自己に向き合ってきたからだと確信している。 音楽は高校時代から聞き始めたモダンジャズ一筋、手塚治虫の漫画やスティーブ・マクイーン、最近はダニエル・クレイグに憧れている。