映画「半落ち」 自分は誰のために生きているのか?

経理ひとすじ50代男masaです。2004年公開の映画「半落ち」のdvdと原作の本を買いました。映画はTVで何度も放映されていて見ているのですが、冒頭の部分を見損ねているため、DVD買いました。いちども読んでなかった原作も併せてよみました。

 

TVで見るたびに、クライマックスのシーンで涙してしまいます。

とはいえDVDで何度も見返したら泣けなくなってしまうかも。

という心配は無用でした。号泣ではありませんが、じんわり目頭が熱くなる。

主演の寺尾聰演じる、白血病で息子を亡くし、死なせてほしいと懇願するアルツハイマー病の妻を殺した梶警部の、若手判事からの質問に自らの想いを答える場面がそのクライマックスです。

寺尾聰は、裁判で、泣くのを必死にこらえるような表情で、想いを切々と語るのです。泣くのを必死にこらえている様子が、さらに涙を誘う。

原作は、主人公の梶警部の信条や想いを梶自身がほとんど語らないまま進行します。

大事な家族を病気で失い、嘱託殺人を行ってしまう中年男の話を複雑にするのは、男が現職の警察官、しかも幹部クラスの人間であること。

司法行政に関わるオールキャスト、彼らの梶の想いへの推測やそれに基づく行動を描くことで真相を伝えていくという原作の構成が個性的かつ素晴らしい。

警察幹部の保身、警察と検察との裏取引、功利に走るマスコミ、なども負の部分も見せますが、ストーリーの中核は、生きることへの根源的な問いなのです。

「あなたは、誰のために生きているのですか?」

映画、原作ともにこの問いかけが何度も出てくる。自分の想念に向かい合うことを仕向ける作品は、泣ける泣けないにかかわらず必要。

映画もある程度原作の進行を踏襲していますが、クライマックスは原作と替えているので両方をお勧めします。

 

なぜ「半落ち」を買ったのか?

 

実は、セロトニンというホルモンを分泌させるのがストレス管理に有益で、

その、セロトニンを出す方法の一つに、「泣く」ことがあったので。

他にも手段があるようですが、いずれ、整理して書きます。

 

映画館で見てないてしまった作品として、先に書いた「聖の青春」もそうでしたが、「半落ち」を選びました。洋画にもありますのでいずれ購入します。

他に、こみ上げてくるものを抑えきれなかった作品としては、

短編小説では、映画化もされましたが、浅田次郎の「ラブレター」。

漫画では、「キングダム」単行本第8巻収録の、主人公を助ける女商人の話はなんど読んでも涙腺が緩みます。

話かわりますが、原作と映像化とどっちを先に見るかは難しい。

映画見た後に原作を読んで、どちらもいいと思ったのは、今回の「半落ち」と、

吉田修一原作の「悪人」です。

この作品では泣けませんでしたが、原作の構成が、この作品も凝っていたことは記憶します。

「いったい、本当の悪人は誰なのか?」

この作品で著者が問いかけたかったテーマはこれだと思っています。

ABOUTこの記事をかいた人

1965年生まれ 会計士試験に5回挑戦後、会計事務所に就職、現在は一般企業の経理職を20年と経理一筋に生きてきた、さすらいの会計人(びと)。 会計で社会の未来を変えることを信じている。 内向的な性格を損だと思って生きてきたが、今では独自の世界観を築くことができた(と自分では思っている)のはひたすら自己に向き合ってきたからだと確信している。 音楽は高校時代から聞き始めたモダンジャズ一筋、手塚治虫の漫画やスティーブ・マクイーン、最近はダニエル・クレイグに憧れている。