経理ひとすじ50代男masaです。キャリアの大半を企業の経理部門で過ごしてきました。
経理部ってなんのためにあるのか?経理部員って何している人たちなの?
うちの会社では、その業務は経理部が握ってるんだよね?
そうなの、その業務はワタシの会社では総務部がやってるよ
ふうん、どうして違うんだろうね?
そんな会話をどこかで耳にした記憶があります。
経理部って何をしているの?
営業や人事にくらべ、経理ってイメージがわかない人たちが多いのではないか?
親兄弟はもちろん、他人に、自分の仕事を簡単に説明するとしたら?
経理って何しているのか?イメージを想像してみる
「仕訳なんとか帳っての作っているんじゃね?」(ちょっと簿記の勉強かじった人)
「お金の勘定している部署? 資金繰りとか言うの?」
「給与振り込んでくれる」(「出納(すいとう)業務」の一部を指しています)
転じて
「給与計算している」(中小規模の会社なら経理部が兼務していることもある)
「月次の業績資料を作って発信する」(現場や営業の管理者は、経理部門が発信する月報を見て、自部門の業績報告資料を作成する)
「なんかさー、経費精算でいつも、遅いだの間違ってるだの、ガミガミ言ってくるんだよねー」(確かに、ダメ出しばかりしてスミマセン)
自分自身と直接関係のあるところの印象形成により経理部を定義されていることが多いのではないか?
そして、経理部員は、概して、細かい、ダメ出しが多い、厳しい、融通が利かないなどと他部署の人々に思われているんだろうと思います。
経理部の本業とは?
masaの定義は、シンプルです。
もっとも重要な経理部門の仕事は、”会計”という機能を担うことです。
”会計”とは、「帳簿つくること(記帳業務)」
「仕訳なんとか帳」とありましたが、「仕訳日記帳」という名前でなくても、これに類する帳簿を各社で作っています。他にも帳簿は各種あります。
帳簿作って、決算をする、その延長として納税申告をする
ここまでが本業。
これ以外は周辺、付随業務と断言する。
給与送金(出納業務)、大会社では「財務部」が担当しています。
金を届けることは”会計”そのものの機能ではない。
給与計算 これも”会計”ではありませんね。ただし、先述のとおり、
人事、総務、経理の機能を集約した「管理部」という組織で一括して運営されている場合、経理担当者が給与計算、送金、記帳を全て兼務していることがあります。
「資金繰り」これも、大会社なら「財務部」が行っています。
「勘定合って銭足らず」
という言葉があります。
正しく帳簿作って、適正(と認められる)な決算書を作ったとしても、会社は倒産することがあり得ます。
決算書とお金の関係については、後日書きます。
銭足らずにならないように、資金繰りはしなければなりません。
仮に、記帳業務や決算を誰もやってなかったとしても、資金繰りをしなければ、社員への給与はもとより、仕入れ先、税務署へも支払不能となるのは必定です。
経理事務員がいない会社では、社長自らが資金繰りをやっています。
業績資料の作成
これは、「管理会計」と分類される会計業務の一ジャンルとなります。
記帳から決算は「財務会計」、納税申告は「税務会計」、この3つが一般に言われる会計の分類です。
なぜ管理会計をあえて外したのか?
中小企業では、業績資料は生産部や販売部が独自に作成した統計資料を経営に報告する制度を設けている会社があると聞きます。
経理部門の資料は作成されていないか、作られていても使われない(できあがる時期が遅いなどの理由で)可能性があるということです。
ここは、マンパワーの問題、会社の業務運営の仕組みの問題、経営者の方針など、さまざまな要素が絡みます。
「管理会計」は経理ひとすじの者からすれば、
やって当たり前
なのですが、上記のように、会社によってそのスタイルや必要性などが一律に決まるものではない
と考えるから、経理部のやっている仕事にはあえて含めませんでした。
異論は重々承知のうえで。
当事者が思っているほどに、自分のやっていることは他人には認知されてないのではないか。
そういうmasaだって、他の人がやっていることを理解するのに時間かかることも多いし、勝手な先入観でみちゃったりしていることがあるはずです。
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