鬼経理百の掟 其之拾伍「個人を責めずに仕組みを責めよ」

masaです。ミスが出ないようにすることがベストであるが、現状、完全になくすのは難しい。有価証券報告書、税務申告書、証券取引所への提出書類これらを提出後に不備を当局に指摘されることがあります。会計監査が入っている場合、処理や評価の不備を指摘されることになります。

masaも、長年の経理実践の中で、不注意で不備に気づかないまま提出し、外部に指摘されたことはキャリアの最初の方ではありました。ただ、大半は添付書類漏れ他の軽微な不備だったと記憶します。

他者の作成した成果物の不備が当局に指摘されたことはあります。同僚の作成した成果物をmasaが何等かの事情で事前チェックできないまま提出され、不備の指摘が来た時には、とても気まずい思いをしました。

同僚が始末書を書かされるというので、masaは他人事ではないと思い、連名としました。

いったん分業化が進んで、各自が自律的に処理し始めると、masaを通らずに外部に提出されることも増えてきます。

「始末書」を書かせるのは組織としてどうなのでしょうか?

個人を責めることがプラスなのでしょうか?

ミスが起きたとき、要因分析をするとき重要なのは、「誰がやったのか?(やらなかったのか)」ではなく。

「何が起きたのか?(何がそうさせたのか?」という問いをすべきです。

人格ではなく行為や仕組みにフォーカスする。

今回は短めですがこれで終わりです。

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1965年生まれ 会計士試験に5回挑戦後、会計事務所に就職、現在は一般企業の経理職を20年と経理一筋に生きてきた、さすらいの会計人(びと)。 会計で社会の未来を変えることを信じている。 内向的な性格を損だと思って生きてきたが、今では独自の世界観を築くことができた(と自分では思っている)のはひたすら自己に向き合ってきたからだと確信している。 音楽は高校時代から聞き始めたモダンジャズ一筋、手塚治虫の漫画やスティーブ・マクイーン、最近はダニエル・クレイグに憧れている。