鬼経理百の掟 其之弐拾八「マーケティングと財務と人事は外注すべからず」

masaです。本日2回めの投稿となります。今回も経営的な話です。アウトソーシングサービスが増えています。webで発注から納品、支払まで完了して便利になっているようです。 固定費の削減としてこれらを有効活用しない手はありません。それでも、絶対に外注できない業務は残ります。 

ひとつめ、「財務」。 経営を左右する資金調達の成否は経営者にかかっています。大規模な設備投資をするための資金調達も、外部の専門家に投資の可否について意見を乞うことはあっても、判断責任は経営者が負います。 

ふたつめ、「人事」 事業部などの組織体制の構築と適切な人員配置も経営者の責務です。外部のコンサルタントに提案を受けることがあっても、コンサルに組織図書いてもらい社員を割り当ててもらうことはしませんよね 。

みっつめ、「マーケティング」。これはちょっとイメージしにくいかもしれません。市場調査、広告宣伝、販売代理店、、、これらは、マーケティングの一部に過ぎません。 ここでは「セールスに導くまでの全てのプロセス」と定義しておきます。 

なにも、駅前でティッシュ配りを社長がやれとは言ってません。顧客ターゲットの設定、ボジショニング、差別化といった 、かりにコンサルの手を借りたとしても最終的には経営者が設定すべきことです。 モノが売れるのは、セールス活動の巧拙だけではない。セールスの場に顧客を連れてくる一連の導線がなければ、いくら優秀なセールスマンを抱えていても意味がない。社長一人で全て行っている会社は、マーケティング、セールスともに社長がプレイングマネージャーをやっているだけで、機能としてはともに存在している。 

マーケティングの一部である広告活動で、広告代理店を利用する、もしくは資金調達を有利に進めるために専門家を雇う、または、採用活動に採用エージェント、教育に研修サービスを使うのはもちろんアリです。 

その場合でも 、広告、採用、研修各々に経営者の「意思」が整合する形で反映されていなければならない。 

経営の意思を反映させるという意味では、研究開発も加えるべきでしょう。

もちろん、業績評価の尺度となる売上利益などの情報、運転でいえば計器類の役目を果たす管理会計も導入にコンサル使うのはよいのですが、経営者にとって必要な計器類でなければいけないわけです。

 

ABOUTこの記事をかいた人

1965年生まれ 会計士試験に5回挑戦後、会計事務所に就職、現在は一般企業の経理職を20年と経理一筋に生きてきた、さすらいの会計人(びと)。 会計で社会の未来を変えることを信じている。 内向的な性格を損だと思って生きてきたが、今では独自の世界観を築くことができた(と自分では思っている)のはひたすら自己に向き合ってきたからだと確信している。 音楽は高校時代から聞き始めたモダンジャズ一筋、手塚治虫の漫画やスティーブ・マクイーン、最近はダニエル・クレイグに憧れている。