経理部員の生産性向上のカギを握るexcel

masaです。日々の業務でexcelさわらない日は無い。経理の主力業務である記帳、決算自体は他のインフラに依存しますが、様々な場面、用途で経理担当者はexcelに依存しています。

excelを何に使っているか

 

1.会計処理のエビデンス(基礎資料)として任意に作成

例 請求書で支払先・振込額はわかるが、複数部門で使った経費の場合、どの部門でいくら消費したかを明示するために添付される

2.他システムから帳票をcsv形式でダウンロードしたデータをexcelで保存する。

例 専用ソフトで作成した償却資産台帳を会計監査提出のためにexcelで保存

3.決算実績の分析ツールとして活用する

例 前期比較、部門別月次計画実績差異などの分析

4.会議への報告資料作成ツールとして活用

例 複数案のメリット・デメリットを併記して役員会に提示する

5.メモとして使用

例 決算のスケジュール表、分担表、振り返り(成果と反省)シートなど

これだけ、日々の活動をEXCELに依存している

 

excelは経理部員に必須のスキルである

理由を2点に絞りました。

1.社内の各システム(会計周りを含む)のデータ連携不全をexcelが補う。

例 経理が人件費を計上するために人事から社員マスタ、給与実績などのデータを自動で連携してもらうのが理想だが、

現実は、経理と人事で異なるベンダーのシステムを使っている。

そのため、経理は人事から基礎データをcsvで受け取り、excelに取り込んで会計処理に適した数値データを編集加工し、会計システムに取り込む。

2. ERPソフトを導入しているが、会社の業種業態に見合った予算実績管理の仕様となっていない。

よって、ERPソフトの予実機能は使わず、部門別予算をEXCELで作成し、実績だけを会計システムからCSVでダウンロードして予実対比をEXCELで編集し、「部門別予算実績比較表」という帳票の姿に加工して、各管理者に連携する

会計知識とITスキルのバランス

かつては、会計知識+計算能力(そろばん、暗算)

が経理マンの素養という時代があったようです。

今では、そろばん・電卓がEXCELを代表とするアプリケーションに置き換わった。

経理部員の主要業務である記帳、決算については、

まず必要なのが簿記・会計の前提知識であるはずです。

しかし、入力から集計、基本帳票の出力などをERPソフトなどのインフラに依存しています。

それは何を意味するかというと、会計の前提知識はインフラがカバーしてくれるので、知識不足でもなんとかなってしまうことが多いということです。

それは、経理部員の会計知識の多様化を生みます。よく知っている人と簿記3級レベルにも到達していない人とが併存する現実がある。

簿記のレベルが低くても、excelのスキルが高ければ、部内で存在価値が高まることも多いにあり得ます。

古参の経理部員が若手にexcelで各種資料を作ってもらっていると、古参部員のexcelスキルが上がっていないことが往々にしてある。

会計知識も豊富で、ITスキルも相応にある:「エース」として1名

会計知識>ITスキル ただし会計知識はエースより豊富:エースの片腕1名

会計知識<ITスキル ただしITスキルはエースより高い:エースの片腕1名

「エース」とは部門長に限定しません。

部内にまずエースが存在していることがカギです。ITスキルがエースより高いものがいない場合、他部署 たとえば情報システム部の会計周りの担当者に支援してもらえる環境をエース、もしくはエースの上司たる部門長がつくり、他部署から支援を受けるなかで部員のITスキルを高めていくことも有益。

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ABOUTこの記事をかいた人

1965年生まれ 会計士試験に5回挑戦後、会計事務所に就職、現在は一般企業の経理職を20年と経理一筋に生きてきた、さすらいの会計人(びと)。 会計で社会の未来を変えることを信じている。 内向的な性格を損だと思って生きてきたが、今では独自の世界観を築くことができた(と自分では思っている)のはひたすら自己に向き合ってきたからだと確信している。 音楽は高校時代から聞き始めたモダンジャズ一筋、手塚治虫の漫画やスティーブ・マクイーン、最近はダニエル・クレイグに憧れている。