鬼経理百の掟 其之九「ファイリングを馬鹿にするな!」

masaです。バックオフィス部門に限らず、どの部署でも紙の資料をファイリングしますよね。 付加価値の低い業務として考えられがちですが、馬鹿にせず きちんと取り組みましょう、というお話です。

職場の同僚で、だいたいは後に入社した社員が担当することになります。
ある同僚が、長らくファイリングをしていた不満を「雑用をやらされている」と発言しまして。

あきらかにファイリング業務を指しているのです。性格の問題もありますが、難易度も低く、日々発生する文書量は大したことありません。

これは問題だと感じました。その者は、1週間分をまとめて整理しており、わざわざやる気を無くすようなやり方をしていました。

正解は、「毎日やる」

これに尽きます。

masaは、50代になって、そのファイリングをやっています。毎朝1時間行っています。種類によっては、コーナーに溜めておいて月1回まとめてファイリングするものもあります。

雑多な状態が整然と並ぶ姿がとても気持ちいい!

毎日必ずファイリングするのは経費精算です。
目的は3点。
1.未決裁伝票の検知
決裁操作もれのまま「決裁済み」boxに放り込む同僚がいるため、うっかりファイリングしてしまい、未決裁のまま放置されるリスクを回避。

2.決裁済み伝票の紛失チェック
決裁操作が完了したのに、申請書が操作者の手もとに残るケースがあります。不思議でしょ?最悪なケースは、要らない書類に混じって廃棄boxに格納してしまう、とか行方不明になるとか・・・

3.申請書未着のまま誤って決裁してしまったものの検知これも、あるある。masaも経験しますが、勢い余って手拍子で未着分も決裁ボタン押してしまいますね。

ファイリングは、新任者がなれるまでは上長や前任者がチェックしてあげたほうがいいです。
上記のいずれかを必ず見逃します。こんな簡単なことをなぜ?って思うでしょうが、やったことないひとにはわかりません最初から完璧にできる人はいないのです。

会計記録のもとになる資料の保管が適切に行われていないのに決算書だけご立派なもの作っても意味ないです。
見えない地味な部分であるが、馬鹿にせず真摯に取り組むべき。

見やすいファイリングになっているか?を知るには、第三者に見てもらうことです。会計監査が入っている会社なら、監査スタッフに感想を聞いてみるのが有益です。もっとも、最近の会計監査スタッフは、自分のしごと(調書をまとめること)に追われていて、ファイリングの良し悪しにまで神経が行き届いてないかもしれませんが。

ABOUTこの記事をかいた人

1965年生まれ 会計士試験に5回挑戦後、会計事務所に就職、現在は一般企業の経理職を20年と経理一筋に生きてきた、さすらいの会計人(びと)。 会計で社会の未来を変えることを信じている。 内向的な性格を損だと思って生きてきたが、今では独自の世界観を築くことができた(と自分では思っている)のはひたすら自己に向き合ってきたからだと確信している。 音楽は高校時代から聞き始めたモダンジャズ一筋、手塚治虫の漫画やスティーブ・マクイーン、最近はダニエル・クレイグに憧れている。