masaです。今の会社で20年間の勤務実績の大半を、他メンバや社員の作成した伝票・申請の承認や検証行為を行ってきました。社員の片道165円交通費精算から、億円単位の決算仕訳の承認まで幅広く。
他メンバの作成した上場会社開示書類のチェック決算短信(年4回)、金商法(四半期毎)、会社法(年1回)記載内容、フォーマットが統一されていないため、単独でも難易度高く、さらに全部をチェックできる者はそれほど 多くはいないと思われます。
人が行ったものは、必ずミスがある前提でチェックせよ
経費精算で主なチェック事項として
・領収書の額面と申請額との一致
・勘定科目
・消費税の課税非課税区分の選択
・部門コード
・承認者(だれが、いくらまで、など社内ルール遵守性)
・支出内容の適正性(会社経費として相応しいか?)
領収書と申請額の不一致はほとんど見かけません。さすがに、申請者の意識が強くあるためでしょう。
まれに、内税入力なのに本体価格を入力して、本来の消費税分だけ過小になってるケースがあります。
消費税は、課税/非課税の選択が焦点となりがちなので要注意です。
上記の項目を、経理部員が1人、または複数でチェックするのですが、入力や選択が正しいのかチェックする箇所は、システムで 印字される帳票類が全社統一のはずなので、固定位置として認識されるはずです。
なので、帳票を見て、全箇所にチェックマークなり〇で囲むなどして、自分が目を通した跡を残すのがキモです。
帳票を「きれいにしたままで」などと考えるのは邪道。スマートにやる必要なんて無意味。どんどん書き込みなどしてチェックを可視化するのです。
一瞬で注意がよそに逸れて、それまで集中していたチェックが疎かになることは茶飯事です。
チェックマーク付けることを習慣化すれば、億劫でなくなりますし、ミスを検知できることを実感できれば、やらないと気持ち悪くなります。
見逃しリスクの低減のために泥臭く、厭わずにやるべし
そもそも、他人の作成したものの不備を見逃すのは何故?
同じ部署、同じ会社の社員、が作ったものと認識した時点で、検証のハードルが低くなっています。
前回と同じ者が行った定型処理だと、尚更低くなる。
なぜでしょうか?
「第三者の立場に立てないから」
身内バイアス(masaの造語です)。会計監査など第三者のチェックで、悪意のないミスが発覚するのは、身内のチェックでは検知しきれないことの証左です。
自分を、メンバをどれだけ客観視できるかで、ミスをなくする確率が高まります。
ミスをゼロにすることはできなくとも、近づける工夫と努力は継続的に行う。経理部門だけではなく全部門で。